Q 妻は専業主婦なので,収入がありません。算定表によって婚姻費用分担額を決める場合,妻の収入は0円で計算するのですか?
A 権利者が働いていない場合であっても,「稼働能力がある場合」には,賃銀センサス等による同年齢のパート収入程度の年収が得られるものと推定して計算されることが多いといえます。
Q 一度決めた婚姻日費用の分担額を変更することはできますか?
A 協議・調停・審判に基づいて婚姻費用分担額が決定した場合であっても,その後に事情の変更が生じたときには,家庭裁判所に婚姻費用分担額の変更の調停,審判申立てをすることができます。
Q 相手方に婚姻関係が破たんした理由があるのに,婚姻費用を負担しなければならないのですか?
A 婚姻関係破綻の責任の有無,程度によって,婚姻費用分担額を減免すべきかについて,判例の判断は分かれています。有責配偶者からの請求を権利濫用であるとして,婚姻費用を0ないし減額した裁判例もあります。しかし,婚姻費用分担調停・審判においては,責任の有無・程度を判断することは困難なので,婚姻費用分担算定にあたっては,婚姻破たんの有責性を考慮しないことが多いでしょう。なお,考慮されるとしても,子供の生活費についてまで支払い義務を免れるわけではありません。
Q 妻と子が現在居住している家の住宅ローンを私が今も負担しています。婚姻費用分担額からその分を差し引くことはできますか?
A 義務者が住宅ローンを返済している場合に,この返済金を特別経費として考慮すべきかについて,調停では夫婦間の話し合いによって決められるので,当事者間の合意があれば問題はありませんが,裁判においては,「権利者と子が居住している家の住宅ローンであっても,義務者の資産維持のための出費である」として,控除を認めなかった判例があります。
Q 現在,消費者金融数社からの債務を返済中なので,婚姻費用分担額を軽減して欲しいのですが。
A 義務者の母への負債の返済,カードローン,サラ金への返済金について「事業運営及び婚姻生活のための負債とは認められない」として,特別経費とは認めなかった判例があります。調停においても,借入理由がギャンブルや浪費など,婚姻生活維持のための借入でないような場合には,減額交渉は難しいと思われます。
Q 婚姻費用の分担義務はいつまで続くのでしょうか?
A 婚姻費用の分担義務の終期については,調停・審判では「別居の解消または離婚に至るまで」とするのが一般的です。
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