1 生命保険と財産分与の対象になるか?
生命保険金が離婚にともなる財産分与の対象になるかは個別具体的な判断を要します(※掛け捨てタイプの生命保険は財産分与の対象になりません)。
離婚前に満期になっている生命保険については、名義に関係なく財産分与の対象となります。これに対し、現在、継続して保険料を支払っている場合には、不確定要素の多い生保は共同財産には当たらないとする裁判例もあります(東京高裁昭和61.1.29 )。
2 実務上の取扱い
そこで、離婚に際して、保険料を支払い中である生命保険の取り扱いについては、以下のような方法が考えられます。
1 生命保険を解約せずに継続し、受取人を子供や親族に変更 する。 |
2 生命保険を解約せずに継続し、離婚時点における解約返戻金を保険会社に算出してもらい、その額を財産分与の対象とする。 |
3 生命保険を解約して、解約返戻金を財産分与の対象とする。 |
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代表弁護士 小川敦也(東京弁護士会所属)