民事法律扶助制度

当事務所では、日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助をご利用になられます。民事法律扶助とは、経済的にお困りの方が法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)制度です。ただし、資力基準等の要件がありますので、詳しくは弁護士にご相談ください。

アクセス

住 所

東京都墨田区

太平4-9-3

 

最寄駅

 

墨田区

錦糸町

電 話

03

5819-0055

錦糸町駅からは押上方面に・押上駅からは錦糸町方面に四ツ目通り沿いに直進してください。

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外国人の離婚(国際離婚・渉外離婚)

●外国人の離婚(国際離婚・渉外離婚)にも対応

 アライアンス法律事務所では、これまでに、日本人と外国人の離婚だけでなく、外国人同士の離婚、外国にいる配偶者との離婚など、多くの国際離婚・渉外離婚を取り扱ってまいりました。その国籍も、アメリカ、韓国、フィリピン等、様々です。お気軽にご相談ください。  

渉 外 離 婚 の 類 型

日本に居住する日本人と外国人の夫婦の離婚

日本に居住する外国人同士の夫婦の離婚

一方が日本に、他方が外国に居住する夫婦の離婚

外国に居住する日本人同士の夫婦の離婚

外国に居住する日本人と外国人の夫婦の離婚

どの国の裁判所で離婚するのか(国際裁判管轄)

1 渉外離婚の国際裁判管轄とは

渉外離婚においてもっとも大きな問題は、日本の裁判所で離婚手続きができるのか、という問題です。

日本の裁判所で離婚の手続きができるのか、これは「国際裁判管轄」、つまり、どの国の裁判所が管轄をもつかという問題です。

相手が本国に帰国してしまった場合でも、本人が日本に常居所を有しているのであれば、相手の同意を得て、日本法により協議離婚することができます。しかし、相手が離婚に同意しない場合、原則として相手方の住所地国に裁判管轄が認められ、例外的に、相手に遺棄された場合や相手が行方不明である場合、その他これに準ずる場合には、日本の裁判所に離婚訴訟を申し立てることができます。

離婚の国際的裁判管轄権の有無を決定するにあたっても、被告の住所がわが国にあることを原則とすべきことは、訴訟手続上の正義の要求にも合致し、また、いわゆる跛行婚の発生を避けることにもなり、相当に理由のあることではある。しかし、他面、原告が遺棄された場合、被告が行方不明である場合その他これに準ずる場合においても、いたずらにこの原則に膠着し、被告の住所がわが国になければ、原告の住所がわが国に存していても、なお、わが国に離婚の国際的裁判管轄権が認められないとすることは、わが国に住所を有する外国人で、わが国の法律によっても離婚の請求権を有すべき者の身分関係に十分な保護を与えないこととなり(法例16条但書参照)、国際私法生活における正義公平の理念にもとる結果を招来することとなる(最判昭和37129日)。

どの国の法律で離婚するのか

2 渉外離婚の準拠法

 (1)段階的連結

日本人と外国人が離婚をする際には、準拠法、すなわち、どちらの国の法律が適用されるかを決定しなければなりません。準拠法の判断については、以下のようになっています。

1.夫婦の本国法が同一であるときはその共通本国法

2.共通本国法がない場合で夫婦の常居所地法が同一であるきはその共通常居所地法

3.共通本国法も共通常居所地法もないときは、夫婦に最も密接な関係にある地の法

 ただし、「夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは、日本の法律による」とされています。

(2)本国法が問題となる場合

①重国籍者の場合

 重国籍者の場合、本国法は以下のような基準で決めら 

れます。

A:常居所地法

B:当事者に最も密接な関係がある国の法

C:国籍国の中に日本が含まれる場合は日本法

 ②地域により法を異にする国も場合(例:アメリカ)

  連邦制の国の場合、最も密接な関係がある州法が本国

法。

(3)常居所地法とは

 「常居所」とは、人が常時居住する場所で、相当長期間にわたって居住する場所をいいます。その判断は、滞在目的(在留資格)、居住期間、居住の登録などの要素からなされます。

(4)密接関連法とは

 「密接関連法」は、具体的な事件に応じて判断されますが、夫婦が日本において同居し、婚姻の成立から協議離婚の届け出までの間、夫婦の双方が日本に居住していた場合には日本法が密接関連法になります。また、夫婦の一方が協議離婚の届出の際に日本に居住していなくても、婚姻が日本での届出により成立し、最近までに日本に居住していた場合当は、日本法が密接関連法になります。

日本法で離婚できる場合

3 日本法が準拠法となる場合

  日本法が適用される場合、離婚の方法としては、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚があります。もっとも、当事者の本国法が日本の協議離婚を有効としないこともありますので、その場合には家庭裁判所に調停の申立てや離婚訴訟を提起することになります。ただし、日本の離婚が当事者の本国でも有効かはその国の法律によりますので、注意が必要です。

外国法で離婚する場合

4 外国法が準拠法となる場合

(1)外国法が離婚を認めていない場合(例:フィリピン)

  準拠法になった外国法が離婚を認めていない場合、日本でも、離婚が認められないことになってしまいます。しかし、実際には、公序良俗に著しく反する場合には、離婚を認めない外国法の適用を排除し、日本法を適用することで、離婚を認めるとされており、フィリピン法の適用を排除した例もあります。ただし、公序良俗に反するかどうかの判断は、個別具体的な事案に応じて判断されるので、一般的に無効とされるわけではないことに注意が必要です。

(2)外国法が裁判離婚しか認めていない場合

  準拠法となった外国法が、裁判離婚しか認めていない場合、日本の調停離婚や審判離婚で離婚が認められるのかという問題があります。この点に関しては、調停調書の中に、「確定判決と同一の効力を有する」と記載したり、審判離婚を行うとい取扱いによって対応することが多々あります。もっとも、このような扱いが、裁判離婚と同一に扱われるとは限りませんので、申立ての前に外国公館等に照会しておく必要があります。

外国での離婚裁判への対応

5 外国の裁判所に提起された離婚訴訟への対応

  外国で離婚訴訟が提起された場合、その対応には時間も費用もかかりますので、まずは、対応せずに敗訴した場合の敗訴判決の日本での効力を検討しなければなりません。

  外国でなされた離婚判決は、民事訴訟法118条各号の要件を具備すれば日本でもその効力が承認されます。その要件は以下の通りです。

外国裁判所の裁判権が認められること

送達を受けたこと

公序良俗に反しないこと

相互保証(日本の判決も相手国で有効となること)

  以上の要件を備わっている場合には、応訴した場合のメリット・デメリットを時間・費用・労力等の面から検討することになります。

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代表弁護士 小川敦也(東京弁護士会所属) 


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